まず何を調査すれば良いのでしょうか?

目的から場所を選ぶ

 建物を建てる場合や敷地を購入する場合に注意することがあります。

 例えば、お店を出したいと思い、色々調べて良い場所が見つかったとします。しかし、場所によってはお店が出せない地域があるのです。実は、私たちが住んでいる都市全体には「用途地域」というものが定められています。その「用途地域」の種類によって様々な制限がかけられているので良く調べる必要があります。

  さくら さくら

用途地域ですか。なにか難しそうですね。私にわかるのかしら。


  建一 建一

大丈夫ですよ。「用途地域」がどのようなものか、簡単に説明しますね。


用途地域

 私たちが暮らす都市は、人や建築物の多く集まっています。その中でいろいろな用途(住宅、店舗、工場など)や形態の建築物が無秩序に建設されると、環境が悪化するだけでなく、都市の機能は低下し、災害に弱く、住みにくい都市となってしまいます。そのような状態を防ぐために、都市全体の利用を計画的に定めたのが「用途地域」です。

  さくら さくら

 なるほど、私たちの暮らしをよくするために決められているのが、「用途地域」なんですね。確かに家の隣にゲームセンターや工場があったら騒音や環境に良くないですよね。


  建一 建一

 そうなんだ。だから、用途地域は、住宅系の8地域、商業系の2地域、工業系の3地域の全13地域に分類されているんだよ。その地域の特性によって、段階別に分けられているんだね。

 用途地域を調べるには、役所の都市計画を管轄する部署で確認できるから調べてみるといいよ。今はホームページで公開している行政もあるから、まずは、電話で問い合わせをしてみると時間が短縮できると思うよ。

 そして、建築基準法の「別表第2」で「用途地域内の建築物の制限」が確認できるから調べてみてね。役所の建築審査を管轄する部署にいけば、その地域でやりたい用途ができるのかを教えてくれるよ。

  さくら さくら

 そうなんですね。ありがとうございます。私は、家を買いたいんですけど、販売されている住宅が適法なのかが簡単にわかる方法はありますか?


  建一 建一

 販売されている住宅の適法性については、「建築確認の検査済証」が交付されているかどうかを調べればすぐにわかります。「検査済証」があれば適法ということです。

  さくら さくら

 ありがとうございます。良い物件がみつかったら、ちゃんと確認するようにしますね。

今回のポイントのまとめ

1 やりたいことを用途を明確にする

2 用途地域を確認する

3 建物を購入するときは、「検査済証」が交付されているか確認する